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全篇2ch風味「まちがいだらけの自転車えらび」


「まちがいだらけの自転車えらび―幸福な自転車乗りになるための正しいロードバイクの買いかた」エンゾ早川

全篇にわたり高テンションな説教調の本。若い著者なのに、今時ちょっと珍しいキャラ。

まずは、インターネットを利用していない著者が、なぜだか2chに粘着しているのが笑えた。というか、この本自体が全篇2ch風味に満ち溢れている。思い込み、また聞き、風説を織り交ぜて、お手軽に1冊出来上がりといったところである。個々の事例についての検証が余りにも不備だろう。また、著者にとって門外の話題(ネットなど)についての低理解からくる妄想言説が、本命の自転車の話の信頼性までを貶めている。経験が乏しいライターとネットでネタを漁っている編集者が組むと×××...編集者の力量によっては良書になった可能性はあったし、熱血な小気味良い説教調で1冊書ける著者は特殊な才能の持ち主。まぁこの内容を2chに書き込んでくれたら面白かったかな。

自分が所属する業界の駄目さ加減をさらけ出した点は功績として認められるとして、この本の読者としては「ロードバイク買いかた」を求めて読み進んだわけだが、結局、ダメダメ業界へのユーザーの対処法として著者がやっている自転車屋または「のような自転車屋」で「おまかせ自転車」を注文しろというのが結論ではあまりにも内容が乏しいのでは無いか。ということで、この内容でこのタイトルはダメだろう。「俺の店で買った幸福ー知っておきたい墜落した自転車業界の真実」とか何とか。

bike , book | 2008/07/13