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ジミヘンと寺山、たまたまこの2冊を続けて読んだ。

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「ジミ・ヘンドリックス―リアル・エクスペリエンス」ノエル レディング

"寺山修司と生きて" (田中 未知)

ジミヘンと寺山修司という早世した時代の寵児の本だ。著者のノエル・レディングはバンドのベーシスト、田中未知は寺山修司のマネージャーで恋人、それぞれの直近にいた人たちである。そして、手法は違うものの、かなり緻密な当時の回想録になっている。とはいえ双方とも、著者本人の回想が主な内容で、この2冊を読んでも寺山修司とジミヘンが何者なのかという基本的な知識を得られるわけではなく、また、それぞれのカリスマや時代を賛美するわけでもない。頁の多くは当時の周辺トラブルによる苦悩や悲鳴が木霊する舞台裏がリアルに描かれている。

___著者が10年後20年後にも同じ回想をするのか、そんなことあり得ないよなと思う。時代や立ち位置で変容は免れない。あやふやで不確定に、いつも、ぶれながら歴史は立ち上がる(記述される)。固定された歴史観などありえない。たまたまこの2冊を続けて読んで、それぞれの内容への感興よりもこんなことに思いを巡らせた。

book | 2007/07/14